きゅうりパックをするよりもきゅうりエキスの入った化粧品を使う方が良い!・・そのワケは?!

ご無沙汰しております。

化粧品開発者・コスメ成分アドバイザー 尾崎幸子です。

 

暖かくなってきたせいか、私の化粧品ブランドでは化粧水の売れ行きが上がっています。

春から初夏にかけてのこの時期、化粧品を春夏向けに変えられる方も多いですね!

 

さて、そんな夏におススメの成分を1つ紹介したいと思います。

とっても馴染みのあるものです。

 

それは・・

 

「キュウリエキス」

 

です。

 cucumber_food_vegetable

古来から美容に使われてきた野菜「きゅうり」。

最近ではあまり見かけなくなりましたが、きゅうりパックをされる方もいますよね!

実はきゅうりパックをするより、きゅうりエキスの入った化粧品を使う方が安心できて楽なのをご存知ですか?

 

何故、化粧品の方が良いのか?・・・それは後程説明するとして、まずはきゅうりの美容効果についてご紹介しましょう。

 

【きゅうり(キュウリエキス)に含まれる代表的な美容成分】

ビタミンC及びその他ビタミン類・・・美白効果

リンゴ酸等の有機酸・・・収れん効果(毛穴引締め)

などがあります。

肌をなめらかにし、ツヤ・ハリを与えてくれる他、日焼け・ニキビなどの炎症を抑えてくれる効果も期待できます。

きゅうり自体は90%以上が水分ですので、きゅうりパックをすると肌への水分補給にはなりますが、いわゆる「保湿成分」ではありません。

このきゅうりが化粧品成分として加工されると、キュウリエキスやキュウリ果実エキスとなり、原料として保湿成分(BG等)も加わるため、一般的に美白・収れん・保湿効果を期待し化粧品に配合されます。

 

美容効果を見ると、春から夏にかけての時期にピッタリな成分です。

ならば、ならばきゅうりを買って自分でパックしよう!・・と思われるかもしれません。

でも、その場合、注意しなければならないことがあります!!

 

きゅうりには「ソラレン」という物質が入っており、紫外線に当たるとシミなどができやすくなってしまいます。

つまり、朝、きゅうりパックをして外出をし、紫外線に当たってしまうと、美白ではなく反対にシミが出来てしまう可能性があるということ。

とはいっても、ビタミンCなどの美容効果は得たい、、、ではどうするのか?

夜パックして、朝はきちんと洗顔すること。これが大事です。

 

美容効果があるきゅうりですが、マイナス要素もあるということを覚えて下さいね。

ただ、このソラレン、化粧品の原料として加工される場合は抜かれています。

化粧品原料としてキュウリエキスが入っている場合はマイナス要素を気にする必要が無いのです。

 

なので、まとめますと

きゅうり自体の美容効果はあるが、植物そのままの状態では保湿効果は一時的になり、紫外線の影響を受けやすくなる。

しかし、化粧品成分として配合されている場合は、その他保湿効果のある成分と一緒になることと、紫外線の影響を考える必要が無くなる利点がある。

ということです。

 

きゅうりパックでも美容効果は得られるでしょう。でも、その場合は正しく行うことが必須です。そして、過度に保湿効果を期待せずに、保湿化粧品と合わせて使うことをおススメします。

この方法が面倒だな・・と思う方は、化粧品成分として配合されたものを選ぶのが良いです。難しい専門的な名前で記載されているわけではありませんので、パッケージの全成分表記を見れば入っているか否か分かります。

 

夏に向けてコスメを選ぶ際、是非キュウリを気にしてみてはいかがですか?

 

ちなみに、私はキュウリエキスが好きです。長い歴史の中で淘汰されることなく、今なお化粧品成分として多く使われている実績を評価しています。

私が開発した化粧品でもキュウリ果実エキスを化粧水に配合しています。自然な成分ですので、つけてすぐに劇的に変化するものではありませんが、長く使っていくなかでゆるやかに効果を生み出してくれる、そんな優しい成分の1つです。

 

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続・色でコスメの良し悪しを見分けられる?! 青色も実際見てみよう!

こんにちは、化粧品開発者、コスメ成分アドバイザー 尾崎幸子です。

天気予報だと今日あたりから気温が上がり、春を感じられる日になるそうですね(^^♪

ということで(?)、鮮やかな化粧品原料の「色」をUPして、このコラムも春色にしてみようかと(笑)

 

前回お伝えした

色でコスメの良し悪しを見分けられる?!

という記事。

黄・青・茶色・ピンク を紹介しました。

 

ピンクは一度、画像を紹介していますが、青も画像を用意したので、再度ピンクも含めて紹介したいと思います!

 

こちらが青色の原料。

青

青というより紫ですが、化粧品に配合されると青色に見えます。

これはアズレンという成分。

肌荒れ防止に効くものです。

 

以前紹介したピンク

シアノコバラミン2

シアノコバラミンというビタミンB12

 

並べてみるとキレイ☆

 

なんとなく、ここまで色があると「体に悪いのかな?」とも思いがちですが、どちらも自然由来の成分。

天然の色です。

 

普段開発しているときは、色のないものがほとんどですが、たまにこうした明るい色を手に取ると、テンションが上がりますね(^_^)v

 

ここまでハッキリ色があるのは少ないですが、自然由来の化粧品原料には自然だからこそ、個性があります。

独特の香りがしたり、

色は無いけど少し濁る感じの色だったり、

粘度があったり、

と色々。難しい化学的な話の部分での個性もあります。

 

特に香りは必ずしも良い香りではないので、その場合は「良い香り」の役割をする成分を入れる必要があるんですね。

 

なんとなく、匂いがしなくて、透明(もしくは白色で)、というイメージを化粧品に持って選んでいる人は多いハズ。

日本人は香りが苦手ですからね。

特に香りを付けなくて、成分そのものの匂いで良いんでは?!

なんて思うかもしれません。

ハーブや漢方を思い出して下さい。

くさーーーーいものもあるんです(>_<)

さすがに、それを顔に塗るのはツライです。だから香りを付けるんです。

 

そんな化粧品の個性を色を通して是非理解してもらえれば幸いです。

 

私が開発したコスメも自然由来成分の濃度が高いので独特の香りがあります。

その香りを心地良いものにするために、ダマスクローズオイルの濃度を高く配合しています。

正直、ダマスクローズオイルは高価なので、費用を考えると涙をこらえて高配合しないと・・(T_T)というもの。

でも、心地よく使えないと美しくなりませんしね!

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色でコスメの良し悪しを見分けられる?!

化粧品開発者・コスメ成分アドバイザーの尾崎幸子です。

 

昨日お伝えしたドゥラメールとニベアの件で少し触れた「色」の話。

これ、他にもいくつか色で配合量を見分けられるものがあります。

 

化粧品の原料はパッケージに書かれている情報だけでは配合量は分かりません。

どの原料にも通じる話なのですが、その原料自体が持つ「効果・効能」は一定量を配合して初めてその効果が出る仕組みになっています。

この部分は薬と同じ考え方と言えます。

しかし、化粧品は医薬品ではありませんので、医薬部外品でなければ配合量はどんな量でも良く、効果は全く見込めないごく微量の配合だったとしても全成分表記に記載されることになります。(医薬部外品の場合、有効成分となる原料のみ配合量の規定があるので、その他の成分は他化粧品と同じ考え)

 

薬事法というルールがあるので、化粧品は販売時に効果効能は謳えません。消費者に手に取ってもらえるようにするためには、限られた情報の中で、「効きそう」とか「使ってみたい」とかそういったことを連想されるように各メーカーは工夫しているのです。

そのため、珍しい(最新の)原料を配合したり、皆さんが知っている原料を種類豊富に配合したり、、そういった施策が行われます。

以前からお話ししている通り、数十種類の美容成分配合とかそういったものは意味がありませんという話はこの内側の話からも言えることなんです。

多くの化粧品では売るためのマーケティング・広告的な成分、業界では「コンセプト成分」と呼ばれるものが配合されているということ。

 

このコンセプト成分は残念ながら言葉の通り、コンセプトであり、その製品の力量には何も起因しません。

とはいっても、どれがコンセプトなのか?はなかなか分かりにくいもの。すべてを予測するには化粧品開発者並みの知識が必要になってしまいます。

 

今回は、その中でも、色で配合量が見える成分をいくつか紹介したいと思います。

これから紹介する成分においては色が付いていなければ完全にコンセプトとして配合されていると言えます。

化粧品原料の多くはひと目で分かる色を持つものは多くは無いのですが、皆さんが良く聞くエイジングケアの成分もありますし、紹介するのはよく使われるほんの少しの数ですので、是非覚えて化粧品選びに活用してみて下さいね(^^♪

 image18_color

<色で見分ける成分その1 黄色>

少し前にブームになったとても有名な成分「コエンザイムQ10」です。

成分表記上は「ユビキノン」という名称になります。

抗酸化作用を持つ成分でエイジングケア化粧品に配合されることが多いです。

医療の分野では以前から使われていましたが、2004年に化粧品に配合できるようになった成分で、化粧品の原料としては比較的新しいものになります。

 

このコエンザイムQ10は黄色です。

理論的に効果が出る量を配合すると、配合した化粧品は黄色になるはず。

 

実はコエンザイムQ10が最初に化粧品に配合された頃、配合を謳っていた化粧品の色が白色で意味が無い!という問題があったりもしました。

コエンザイムQ10の恩恵を受けるには黄色の化粧品を選ぶ必要があるということです。

 

<色で見分ける成分その2 青>

実はお子さんをお持ちの方には身近な成分の1つ「アズレン」です。

成分表記では「グアイアズレンスルホン酸Na」、「グアイアズレンイロプロピル」という名称で見かけると思います。

アズレンは抗炎症効果があり、肌荒れ対策として化粧品に配合されます。

 

もとは青色です。こちらも理論的に効果が出る量が配合されている場合は青色になっているはず。

アズレンの効果が欲しい時は青色かどうかをチェックしましょう。

 

お子さんをお持ちの方に身近な理由は沐浴剤として有名な「スキナベーブ」にグアイアズレンイロプロピルという成分が配合されているから。

これを使ったことがある方は青色だということがお分かりだと思います。その青色はこの成分の色です。

 

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余談ですが、スキナベーブは石鹸などの洗浄剤の配合ではありません。

全成分から見ると、抗炎症、油分、殺菌剤、保湿の効果がある成分が配合されています。イメージですが、とても薄い乳液で赤ちゃんの体を洗うという感覚です。

ただのお湯で洗うよりも、保湿・抗炎症・殺菌と効果がありますし、洗浄成分があるものではありせんので、まだ石鹸が必要でない赤ちゃんには良い製品だと思います(^^)

朝、お湯で顔を洗う、石鹸などが苦手、という大人にも応用できるものですね。女性の場合、化粧品を付けますので1日1回は洗浄成分できちんと洗った方が良いと思いますが。

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<色で見分ける成分その3 茶色>

漢方でも有名な成分「甘草エキス」です。

化粧品の原料の中には甘草が元となる他の成分もありますが、それは別な加工がされているものですので、色の話では甘草エキスと表記される成分での話となります。

「カンゾウ根エキス」「カンゾウ葉エキス」にも同じような色があります。

 

抗炎症、美白、抗酸化、柔軟化などお肌に嬉しい効果を多く持つ成分です。

甘草は日本ではほとんど栽培されていなく、中国で栽培されたものが主となります。現在、この甘草はお値段が高騰していまして、高級な原料の1つとも言えます。

 

この成分の色は茶色です。正確には茶色では無いのですが、見た感じでは茶色と思える色になると思います。

甘草エキスがしっかり入ったものは茶色になるはず。色が無ければコンセプト配合。(ただし、甘草由来で色々と加工されて作られた成分は茶色とは限りません)

 

<色で見分ける成分その4 ピンク>

これは前回お話しましたが、復習のために再度お伝えします。

「シアノコバラミン」という成分。ビタミンB12のことです。

ビタミンはお肌に欠かせない栄養分なので、化粧品にも多く配合されます。

 

シアノコバラミンは元は赤色です。

化粧品に配合するとピンク色に見えます。

もし、シアノコバラミンが配合された製品で色がピンクでなければコンセプト配合と言えます。

 

他にも色がある成分はありますが、あまり多いと覚えきれませんし、よく見るものから覚えていくと良いと思うので今回はこの4つだけ。

 

注意しなければいけないのは、多く配合しているように見せるため、もしくは、単にキレイな色と見てもらえるために着色料を配合しているものも中にはあるということ。

天然色素の場合は成分表記上、一目で分かりにくいのですが、天然が故に変色しやすいこともあり、化粧品にはあまり配合されません。

ファンデーションなどは色を付けるための化粧品なので、考え方が別になりますが、いわゆるスキンケア(基礎化粧品)に関しては基本的には色は必要がありませんので、仮に色を付けるとするならば、紹介したこれら成分が多く入っているかのような演出という可能性もあります。

皆さんが食品などで気にされる(目にする)赤色〇号とか青色〇号とか、そういったものが入っていた場合には色だけで正しい濃度は分かりません。

多いかもしれないし、少ないかもしれない。

でも、基礎化粧品に色は不要と考えれば、カモフラージュの可能性は高いとも思えますよね。あえて選ぶ必要のない製品と言えると思います。

着色料が入っていなくて、これら成分が配合されており、色が出ていればOKです。その成分においては効果が期待できます。

 

これらの成分が少ないからと言って化粧品の製品としての品質が悪いとも言えません。

他の成分が多く配合されている可能性があるからです。

選び方として、これらの成分が注目ポイント(配合を強調している)としている場合には、あまり良い作りとは言えませんので選択肢から外すというのが良いと思います。

 

実際のところ、美容成分の種類が多い製品ではすべての成分の濃度を理論的に効果がある濃度にすることは、なかなかできません。

コストも掛かりますし、物理的に不可能な部分もあります。種類が多くなければ可能ですが、それなりの価格になってしまうので、プチプラ的なものであれば非現実的な話でしょう。

 

是非色も気にしてみて下さいね☆

 

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ドゥラメールとニベアが似ている件を私も検証してみました(^_^)v

こんにちは。

化粧品開発者・コスメ成分アドバイザーの尾崎幸子です。

 

本日時点で某化粧品口コミサイトでランキング2位にあるニベアクリーム

昔から多くの人に愛用されている、男性にもよく知られています。

私も幼い頃、母に付けてもらった記憶があります(^^♪

 

このニベアクリームが海外の高級フェイスクリーム「ドゥラメール」と成分が酷似しているとかなり話題になっています。

かたやニベアは数百円程度、ドゥラメールは一番容量が少ないものでも2万円弱のお値段。

これが本当に同じならニベアを買う方がお得と思うのは至極あたりまえな話ですよね。

ドゥラメールは私も使ったことがあります。ファンデーションとの相性が良いなというのがその時の感想。

その時はまだ化粧品開発を本格的にしていなかったので、細かな成分なんかはあまり気にしていませんでした。

 

このどちらが良いのか?

考えられるのはニベアがすごくて、とってもお得に作られているのか?

というのと、

ドゥラメールが実はたいしてすごくなくて、ニベア並みのもので無駄に高いのか?

という方向性ですよね。

 

ネット上で様々な方がこの両者について検証しています。

私は化粧品開発者ですので、検証しない訳がない(^^)

きっちりかっちり、成分表を照らし合わせて、私の見解をお伝えしようと思います。ちょっと長いですがお付き合い頂ければ幸いです♪

 

まずは両方の成分を見てみましょう。

【ドゥラメール】

水、ミネラルオイル、褐藻エキス、ワセリン、水添ポリイソブテン、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンアルコール、ライム果汁、パラフィン、エタノール、硫酸Mg、オレイン酸デシル、ジステアリン酸Al、オクチルドデカノール、香料、クエン酸、ステアリン酸Mg、パンテノール、安息香酸Na、水添野菜油、シアノコバラミン、カロチン

 

【ニベア】

水、ミネラルオイル、ワセリン、グリセリン、水添ポリイソブテン、シクロメチコン、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンアルコール、パラフィン、スクワラン、ホホバ油、オレイン酸デシル、オクチルドデカノール、ジステアリン酸Al、ステアリン酸Mg、硫酸Mg、クエン酸、安息香酸Na、香料

 

パッと見でも似てますね。

検証のために分類したものがありますのでそちらで説明します。

成分_ニベア ドゥラメール

簡単に作ったものなので画質が良くないのですが。。。

 

まず、全成分表示で黄色になっているものが重複している成分。

水、ミネラルオイル、ワセリン、水添ポリイソブテン、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンアルコール、パラフィン、硫酸Mg、オレイン酸デジル、ジステアリン酸Al、オクチルドデカノール、香料、クエン酸、ステアリン酸Mg、安息香酸Na

ほぼ重複しています。この黄色の部分だけでほとんどの機能が担われていますので、ほぼ同じと言っても良いでしょう。

もちろん、配合比率が全く同じということは無いと思いますが、順番もほぼ同じですので、さほど差があるとは思えません。

成分をみると、皆さんが言っている通り、かなり近いものと判断できます。これ、都市伝説とかでなくて、本当と言えること。

 

では、次に、ニベアがすごいのか?ドゥラメールが大したことが無いのか?

それを検証してみましょう。

————- 検証開始!——————-

どちらにも共通する話、クリームの大半を担う成分が緑色の枠で囲った成分

ミネラルオイル、ワセリン、水添ポリイソブテン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィン、シクロメチコン

これらは全て石油由来の成分。

使用感が良く、価格も安いため、化粧品には多く使われます。この成分だけでは数万もするとは到底思えません。

1000円以下で買えるものに容易に出来ます。つまり、これではドゥラメールの価格に匹敵しないということですね。

 

この石油由来の成分はほぼ一致していますが、一部、ニベアにはシクロメチコンが多く入っています。ただ、このシクロメチコンは双方に入っている水添ポリイソブテンとかなち近い感触を持っているので、実際製品として感じる感触はさほど違いは無いと思います。

 ちなみにこれらは石油由来の成分ですから栄養素ではありません。お肌の上に留まり、外部刺激から守ったり、水分の蒸発を防ぐ役割になります。

 

☆次に、ドゥラメールは安い成分だけで出来ているのか?高価なものは何なのか?それを探してみましょう。

 

 ドゥラメールの成分にある、「褐藻エキス」。

これは海藻から採れる成分です。

保湿効果があり、アミノ酸やビタミンなども含まれ栄養成分も入っています。海藻のエキスは化粧品には多く使われ、この成分自体は珍しいものではありません。栄養(美容)成分の1つです。

ただ、どんなに希少な海藻で作ろうが、普通の海藻で作ろうが、化学的に同じものになれば同じ表示名になりますので、これが高価なものか否かは成分名だけでは分かりません。

ドゥラメールのHPを見ると、この海藻エキスが希少だとは言っていますが、これほどの価格になるのか?というのは少々疑問。。

そもそも化学的に同じものであれば基本機能は同じですしね。元の海藻の品質でそれほど差が出るとは思えません。

ただ、この成分自体はお肌に良いものですから、否定するものでは無いです。あくまでも価格設定に疑問というだけ。

 

おそらくニベアにおいては褐藻エキスの感触(保湿効果)などの部分をグリセリンで担っていると思えます。ここに多少の価格差はあるかもしれません。褐藻エキスによってはグリセリンより高いものはありますので。

 他にライム果汁も独自製法と謳っていますので、これも価格差に影響しているかもしれません。使用感にはほぼ影響しません。植物エキスですからかなり緩和な作用になると思います。長期的な作用ということ。これは栄養(美容)成分ですね。

 

成分からの見解で価格が高いと推測するならば褐藻エキスとライム果汁の2つなんですよね。

どちらも成分としては珍しいものではありません。他で使われる褐藻エキスとライム果汁とどれだけ差があるかは、成分表記だけでは分かりませんが、エイジングケアに向いている成分は他にも多くありますので、これがそこまでもてはやされる必要もないかなとも思います。

 

それぞれ他にも栄養成分が入っています。

ドゥラメール→パンテノール(ビタミンB6)、シアノコバラミン(ビタミンB12)、カロチン(ビタミンA)

ニベア→スクワラン(保湿)、ホホバ油(保湿)

どちらも悪いものではありません。価格で言ったらスクワランもホホバ油も高いですし。

でも、見た感じ、そこまでの配合濃度では無いと思います。コンセプト的な立ち位置かなと推測できます。

これは実際私が化粧品を作っているから感じる感覚なので、皆さんにはピンとこないかもしれませんが、、、。

 

1つ配合量が少ないと分かるものを紹介したいと思います。

それは、ドゥラメールに入っているシアノコバラミンという成分。これはビタミンB12でして、保湿や肌のコンディションを整える効果があります。

これ、化粧品原料としての形状は赤い粉末なんです。

シアノコバラミン1

これです。ちなみに写真は私のラボにあるもの。普通に使います。

これを化粧品に配合するとこんな色になります。水に溶けやすいものなので、化粧水タイプで試してみますと、

シアノコバラミン2

綺麗なピンク色です。

シアノコバラミンの効果がしっかり出るように配合するのであれば、その化粧品はピンク色になるはずなんです。

ところが、ドゥラメールは白色。つまり、シアノコバラミンはコンセプトとして配合されているということになります。

ごくごく少々しか入っていないということ。シアノコバラミンの効果は期待できません。

ちょっと残念な結果です(>_<)

 

—— 結論!——–

ニベアは適正価格。安くて使いやすいクリーム。特別高機能ということでは無い。

ドゥラメールは価格に疑問あり。ニベアのように使いやすいクリームではある。特殊な成分は無いが、価格が高い理由を考えるのであれば「手間賃」的なものかと。効果効能にものすごく影響を与える感じではないと思う。

———————-

というのが私の見解。

どちらもクリームとして粗悪な訳ではありません。

ベースとなっている石油由来の原料は、のびが良く、なめらかです。そのため、その上にファンデーションを乗せると相性は良いんです。

しかし、石油由来成分が主ですから、栄養素は少なめ。機能として肌質改善を重要視するのであれば、これを選ばなくても他にも良いものがあります。

刺激から守ってくれますし、水分の蒸発を防ぐものなので、その部分の力が足りなかった化粧品を使っていた人がこれを使うと良い結果になることもあると思います。

私としてはこれ1つですべてのスキンケアを担う(という人も多いみたいですが)のは違うなと。皆さんが思うエイジングケア製品というくくりでは無いと思いますよ。

 

とはいえ、肌を守るクリームとしては良いわけですし、その目的であればニベアの方が手に取りやすい価格なわけで、ニベアを選ぶべき。

 

じゃぁ、ドゥラメールを選ぶべき人は?

私が思うに、心がお肌に影響しやすい人に向いていると思います。

 

化粧品は本当に不思議なもので、たとえ化学的に効果が無かろうと、「これは高級品だから」「容器が可愛いから」「あこがれの人が使っているから」「香りが良いから」「肌さわりが好きだから」という心理的な影響で肌質が改善されてしまうことがあります。

 

薬じゃないですから、こういった効果を化粧品が持っているのはおおいに賛成!

言い方が悪いかもしれませんが「暗示にかかりやすいひと」はドゥラメールのような高価な化粧品の恩恵を受けやすいと思います。

ブランドものを持つと力が湧いてくるとか、贅沢するとストレスが格段に無くなるとか、そういったことが生活習慣にある方は合っているかもしれませんよ!

 

化粧品は効果効能で選ぶのはもちろんですが、心理的な影響もあるので、このような話題にのぼるものが出てきてしまうんだと思います。

どれを選ぶかは性格によりけり。

私のように化学的な結果をしっている人はドゥラメールの恩恵を残念ながら受けられないでしょう。これも見方によっては「損」ですよね。機能性が本当に高いものじゃないと結果を感じられないのですから。

 

要は美しくなれれば良いのです。

精神重視型か、機能性型か、それによって合う化粧品、かけるコストは異なるってことですね。

 

あなたはどのタイプですか?

 

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ベジタリアンミートのようにコスメにも「動物性→植物性」の代替原料がある!

こんにちは。コスメ成分アドバイザー尾崎幸子です。

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最近特に女性に大人気なベジタリアンやヴィーガンメニュー。

私は持病を抱えているため、普段野菜や魚中心の和食派なのですが、お肉も好きなので食べます。(ちょっとだけ・・ね)

が、たまにお誘い頂く、そういったお店、野菜だけなのに美味しいですよね~♪

 

美味しく野菜を頂くために、ベジタリアンミートのように、大豆などで、まるでお肉のように出来たものもありますしね(^^)

食事制限がある方は嬉しい傾向なのではないでしょうか?

 

実は、化粧品の世界でも、こうした動物系から植物系への代替原料があります。

もちろん、大豆=お肉のようにならないように、全く同じ作りではありません。

「非常に近い効果を生み出す」という研究が進み、植物系の利点も加わった良い成分なんです。

 

皆さんがコスメにおいて、エイジングケアや保湿をイメージされるとき、どんな成分が一番に頭に浮かびますか?

おそらく

・ヒアルロン酸

・セラミド

・コラーゲン

・スクワラン

・プラセンタ

といった名前が浮かぶ方が多いでしょう。

 

これらはすべて元は動物由来です。

・ヒアルロン酸→鶏のトサカ

・セラミド→哺乳類の脳や酵母発酵

・コラーゲン→哺乳類、魚類、鳥類などの様々な部分から

・スクワラン→サメ類の肝油

・プラセンタ→牛、豚、羊などの胎盤

といった感じ。

 

植物系原料よりも効果が高いものが多く、化粧品にかなり使われる原料ですが、

・価格が高い

・なかなか採れない

・動物系より植物系がより好まれる傾向が増えてきている

などの理由により、植物系の原料で代替品と呼ばれるものが増えてきました。

 

開発者としては動物性でも植物性でも安全性は同じで、トラブルが起こり得る確率は一定にあると思います。

効果に関してもどういう処方で作るかによって変わりますので、単体の原料だけを見るだけでは、判断しきれない部分もあります。

 

ただ、度々言いますが、化粧品は薬ではありませんので(おそらくこの言葉、ずっと言い続けると思います)、「気分よく」使えるのが大事。

植物系が良いと思うのであれば、イヤイヤ動物系を使うよりも、気持ちが上がり、結果良い肌になることもあります。

 

ということで、これら代替品をいくつか紹介します。

 

これらは、よく、「植物性○○」や、「フィト○○」と呼ばれています。

この呼び方、正直ルールがありません。

開発者としては元の原料(動物性)の効果に近い、もしくはそれ以上の部分を持っているものは、通称として、このように読んでも良いかな・・と思いますが、広告文句として間違って使わる場合もゼロではありませんので、注意しましょう。

化学的な名称ではなく、通称なのですが、宣伝広告の場ではよく使われますので、見たことがある方も多いかと。

化粧品容器に記載される全成分表示は正式な名称で書かれていますので、そちらを覚える方が早いです。

 

下記は私が実際データを見て、通称ならそう呼んでも良いと思ったものです。

動物性と全く同じというわけではありません、非常に類似しているという点をお間違えなく!

 

<植物性ヒアルロン酸>

ポリグルタミン酸、シロキクラゲエキス など

ポリグルタミン酸は納豆のネバネバ成分なんですよ!

 

ヒアルロン酸の場合、元は鶏のトサカから抽出していましたが、非常に高価なものだったため、最近ではバイオ技術により、微生物を用いた発酵法で作られています。この製法で作られたヒアルロン酸はトサカから抽出されるヒアルロン酸と化学的に全く同じものです。バイオで作られるようになったから、価格が下がったのです。

若い方はご存知ないかもしれませんが、ヒアルロン酸が話題になった頃、お値段がとても高かったですよね~。今では100円ショップの化粧品にも使われる位なのに。

今、皆さんが使っているヒアルロン酸は既に代替品なんです。

バイオ生成の場合は化学的に同じなので、ここで言う代替品とは意味が違いますが。

 

<植物性セラミド>

コメエキス、ユズ種子エキス など

 

<植物性コラーゲン>

納豆エキス(ダイズ発酵エキス) など

 

といった感じです。

化学的データを見れば他にも良い成分(近しい成分)はありますが、覚えきれませんので、まずはここから覚えるのが良いでしょう。

 

植物性の場合、動物性のものよりも感触が軽い(さらっとしている)ものが多いので、化粧品のベタベタ感が苦手な方は、こうしたものを選ぶとお気に入りの感触と出会えるかもしれません。

 

また別な機会に詳しく説明しますが、「化粧品と塗布した際に感じる感触が重い=保湿力が高い」とも言い切れません。

保湿成分の感触がそのまま製品の感触に繋がらない場合も多いです。

感触だけ、別な成分を使うことも多々あります。

使用感はとても大事で、気持ちよくなければいけませんから、こうした処方は間違っていません。

 

ただ、「軽い感触=保湿力が無い」と必ずなるわけではありませんので、我慢して嫌いな感触を使う必要もないということだけ、知って下さいね(^^)

 

私個人は重い感触が嫌いなので、開発したMUQはびっくりする程軽い感触です。

かなり驚かれます。

これでもモニターさんの意見を踏まえて、自分的に許せるギリギリのところまで感触を重くしたんですけどね(^_^;)

 

この話のほか、植物性原料で具体的におススメな成分も下記サイトで公開しています。

こちらも是非ご覧ください!

MYLOHAS

http://www.mylohas.net/2013/12/034589cosme.html

 

 

私が開発した驚かれるほど軽いのにしっとりな化粧品はこちらから↓

http://www.muq.jp

 

 

 

 

 

手作りコスメ、一歩間違うと逆効果?!

こんにちは。コスメ成分アドバイザー尾崎幸子です。

 

つい先日、また化粧品トラブルのニュースが流れましたね。

美白化粧品の問題が大きく取り上げられてから、メーカー、マスコミが気にするように変わってきたな・・というのが私の感想です。

だって、昔からこういうことは一定の確率で起こっていたわけで、開発者側としてはものすごく最近増えてきた・・という感覚では無いのです。

 

業界にいる者としてはネガティブニュースなので残念な気持ちが大きいのですが、ニュースに取り上げられることにより、消費者の皆さんが化粧品を選ぶ基準がより良い、正しいものに変わっていくチャンスとして、前向きにとらえていきたくも思います。

一部分の売り文句だけで選ばなくなるだけでも、ずいぶんと違ってくるでしょうし。

 

このようにトラブルのニュースを目にするようになると、「手作りコスメ」の方が安全そうだし、安いし、そちらにシフトしようかな?と思う方も多いはずです。

 

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開発者としての立場で考えると、手作りコスメは既製品よりも効果はより穏やかで、出にくいので、効果を望む方にはおススメ出来ません。

化粧品に使われる原料は化学的にロジカルに組み合わせて出来ているものなので、素人が出来る限界があるのです。

とはいえ、自分で何がどれくらい入っているか?を確認したいとか、効果はあまり無くても大丈夫という肌の方であれば「手作りコスメ」の良さを体感できると思います。

気持ちは肌に影響しますので、手作りコスメの方が気持ちよく使えるなら、それは良い手段ですよね。

 

個人的には、手作りするなら安価な化粧品を買ってしまう方が総合的にお得なような気もするのですが、もし、手作りしたいのであれば、しっかりとルールを守ってほしい!

何故、手作りより安価な化粧品をおススメするのか?

ここにルールを守って欲しい理由があります。

 

理由1.衛生基準がしっかりしているから

どんなに安い化粧品だとしても、製造販売するには許可が必要です。そのルールに則って作られているものは衛生的安心なんです。

化粧品工場では目には見えないチリもシャットアウトするよう、しっかりとした設備があります。

常温で保存し、開封後1~2か月位で使用する化粧品ですから、その間、劣化しないというのがスキンケアの最初に必要なこと。

劣化してしまっては逆にお肌を痛めてしまいますから。

 

理由2.先に記載した通り、化学的なロジカルな計算の元配合されているから

プロが配合を考えているので当たり前ですが、プロしか得られない原料もあるので、どうしても差はあります。

プロが作っても問題が起こり得る化粧品、素人が作る場合はかなり気を遣わないといけないですよね。

 

とここまで見ると手作りを否定しているように思われてしまいますが、そうでも無いですよ!

化粧品は薬では無いですから「満足度」が大事です。

気持ちよく使えるのなら、既製品だろうが、手作りだろうが、そして、高価であろうが、安価であろうが、どれでも良いのです。

 

手作り化粧品を作られる方は本やネットで情報を集めるのが多いと思いますが、私からもアドバイスを。

私が見た本やネットでは抜け漏れている話なので、是非覚えて頂きたい!

 

それは、

「道具は精製水で洗う」

「一度開封した精製水はその時に使い切る」

ということ。

 

煮沸消毒やアルコール消毒をすると書いてあるものは多いのですが、正直それでは足りないと思います。

化粧品には「精製水」が使われます。化粧品のベースに精製水を使うのは手作りコスメでは当たり前に知られていることですよね。

精製水が使われる理由は不純物が少ないから。

様々な原料を混ぜて作りますので、水道水ですとまだ不純物が多く、原料によっては働きを阻害されてしまうのです。

 

例えばビーカーで混ぜる時、中身のベースは精製水ですが、そのビーカーは水道水(煮沸しても同じです)だったら、ビーカーに付いている不純物が混じり、せっかくの精製水の意味が無くなってしまうのです。

 

ただでさえ、工場に比べて衛生環境が悪い手作りですから、是非とも道具は「精製水」で洗う習慣をつけて下さい。

洗った後は空気中のホコリが付かないように保護して、乾燥させましょう。

 

・・・意外と面倒ですよね。洗う用の精製水もコストとして計算しなければいけませんよ!

 

そして一度開封した精製水は蓋をして取っておいて次回に持ち越す・・・NGです。

開封した時点で劣化が始まります。

必ず使い切りましょう。

化粧品にしてしまえば保存料を入れますし、少し長持ちしますが、そのままの状態の場合は未開封でなければ衛生状態を保てません。

 

水の部分だけでも注意しなければいけないことがこれだけあります。

他の原料に関しても注意しなければいけないことがありますが、長くなるのでまたの機会に説明したいと思います。

 

化粧品開発をする前は手作りの方が安くてお得よね~と思っていたのですが、知れば知るほど、安易に作るのは危険と思うようになりました。

実際、化粧品工場の中も自分の目で見ていますが、衛生基準はとても高いんです。

見学に行った際はほんの入り口しか入れてもらえませんでした。

 

せっかく手間暇をかけて手作りをするのであれば、この位は守って欲しい。

健やかなお肌を守るには効果効能の前に清潔であることが大事。

覚えて下さいね!

 

 

プロの私が開発した化粧品はこちら↓

http://www.muq.jp

 

溢れる化粧品に関する情報、何を信じれば良い?

こんにちは、コスメ成分アドバイザー尾崎幸子です。

 

私自身、コラムやこうして自分のブログサイトで情報を発信している者の1人ですが、世の中には色々な立場の人がそれぞれ情報を発信をしています。

インターネットが発達した今、情報はとにかく多すぎて、まとめサイトなんかもありますが、情報の信ぴょう性について、どれが正しいのかが分かりにくくなっていますよね。

 

化粧品に関する情報も非常に多くて、中にはびっくりする程、信憑性の無い情報があります。

 

売り手(メーカー)の情報はメーカーしか持てない情報(製造情報)もありますから大事。

ただ、セールスに寄ってしまう部分もありますので、客観的な情報も欲しいですよね。

 

客観的に、信憑性の高い情報を得るためには、下記の3者の情報を比べてみるのがおススメです。

その3者は

■化粧品開発者(技術者のこと、プロデュースや商品企画などの開発者は除く)

■医師(皮膚科医や美容外科医など)

■美容家(有名なIKKOさんなど、実際に様々な化粧品を使う立場の人)

です。

 

この3者はそれぞれ視点が違います。

化粧品開発者→

ケミカルな目線から。

個々の成分のみならず、成分どうしの相性や、化粧品として塗布した際のデータからの見地を持つ。

皮膚についての詳しさは持つが、医師程ではない。

医師→

医学的見地から。

人体の仕組みから化粧品への見解が発信可能。

皮膚についての詳しさは高いが、ケミカルについては化粧品開発者程ではない。

美容家→

ユーザー目線。

化粧品開発者や医師とは異なり、数値では無く、実際の使用感についての情報を多く持つ。

ケミカル・皮膚についての知識は深くないので、実際にどれが何に効いているか?というのは判断できない。

 

こんな感じです。

それぞれ立場が違うんです。

もし、成分や数値的なものが必要無くて、あくまでも使用感(感覚)での情報が良ければ美容家の情報が良いでしょうし、重いアトピーなどの皮膚疾患を持つ場合は医師の判断を仰ぐのが良いでしょう。

ちなみに私のような化粧品開発者の情報を活用する利点は「費用対効果」を上げられるということ。

実際化粧品を開発しているので、無駄に配合しているものが何か?何が値段を釣り上げてしまっているのか?などの情報は多くあります。

 

化粧品を製造できるのは薬事法により「製造元」の許可を得られたところだけです。

それ以外で化粧品は作ってはいけません。

ただし、医師の場合、治療の一環として処方できますが、一般的な製品とは異なります。

 

この製造元、ケミカル系の大学もしくは薬学部を卒業している者が責任者として従事しなければ許可が下りません。

医師では許可が下りないのです。

つまり、医師は化粧品を作るプロでは無いということ。あたまえですが。医師は医療のプロですしね。

 

ルールから見ても分かるように、医師は医師としての立場で、化粧品開発については化粧品開発者が一番のプロであることが分かります。

 

とはいっても、製造元の責任者の指導の元であれば、ケミカル系もしくは薬学部を卒業していない者が化粧品開発に携わることは可能です。

私がその例。

私の場合、かなりのイレギュラーな立場でして、おそらく同じような方はほとんど居ないと思います。

食品系から化粧品開発に従事される方も多いですね。

 

私は今は、師匠の元、化粧品開発に従事しています。製造元の責任者になれないだけで、化粧品開発をすることはルールとしても、技術力としても可能な訳です。(師匠のお墨付きがあるので)

でも、将来化粧品開発者として製造元の許可まで得ようと思えば、もう一度、大学を卒業する必要があります。これは余談ですが。

 

化粧品において何か気になる情報があれば、是非、この3者の意見を比べてみて下さい。

それぞれ目線が違いますので言い分も違う場合も多いですが、共通して言っていることもあります。

この共通項を見つけることで、使い勝手が良く、医学的にも安心で、費用対効果も高い化粧品に出会える確率が高まります。

 

少し面倒なことですが、情報発信者がどういう立場の人か?を見ることにより、その人のどの情報をピックアップすべきかが分かります。

 

どうしても医師と美容家の方の情報量が多いので、化粧品開発者としての情報もしっかりと伝えるべく、私はコスメ成分アドバイザーとして立場を分けて、客観的な情報を発信するよう努めています。

時にコスメ成分アドバイザーとしては自身が開発した製品とは全く関係が無かったり、むしろ否定するような内容だったりする情報を発信することもあります。

それがとても大事だと思っています。

自身の製品情報を伝える時は「製品開発者」としての立場で伝えるように分けています。客観情報をセールスと混同すると分かりにくいですから。

 

化粧品情報を集める際、是非「開発者」からの情報も注目してみて下さいね♪

 

 

私が「製品開発者」として開発した製品MUQはこちら↓

http://www.muq.jp

 

 

 

乾燥対策「保湿」だけで化粧品を選んでいる人は損をしている!?

コスメ成分アドバイザー尾崎幸子です。

前回の更新からだいぶ時間が経ってしまいました・・(;_;)

嬉しいことにコスメ成分アドバイザーとして発信する場を色々と頂き、その結果こちらに記事を書く時間をうまく取れなくなる・・という失態を犯していました。

色々と伝えていきたいことは山ほどあるので頭を再度整理してまたコンスタントにUPしていこうと思います!

 

さて、界面活性剤の件がまだ途中なのですが、時期的に「乾燥」が気になるという声をよく頂きます。

私の元にくる相談はどんな内容でも最後には「どうやって選べば良いの」という同じ質問がきます。

色々と解説があっても、最終的には何を使うか?それが一番知りたいことですよね(^^♪

 

今回はこの季節の化粧品の選び方について少々お伝えしたいと思います。

 

皆さん、秋冬の乾燥の季節、何を基準に化粧品を選んでいますか?

私の身の周りの人に聞くと

「保湿成分が多く入っているものを選ぶ」

「こってりしたタイプを選ぶ」

「薬用・医薬部外品を選ぶ」

「クリームを使う」

などという意見がとても多いです。

 

エアコンの効いたオフィスで1日中仕事をしているとより一層乾燥が進み、時に肌が荒れ痛くなってしまう人も多いですしね。

保湿を基準に選ぶのは正しいと思います。

 

でも!

保湿だけで選んでいたら損なんですよ!!

 

より乾燥対策をするならば

保湿+肌荒れ改善成分

を選ぶと良いのです!

 

化粧品に使用される成分には肌荒れを改善してくれる成分も多くあります。

かなり多くの成分がありますのですべてを具体的にお知らせしても覚えきれません。

なので、確実に効果が分かる成分をいくつかお伝えしようと思います。

 

この時期になると、私が集めた意見の通り、薬用とか医薬部外品の製品が化粧品コーナーに数多く並んでいます。

 

肌荒れ改善に使われる成分の中には医薬品として使われるものもあり、そういった成分は化粧品においては医薬部外品として販売されるものが多いです。

 

ちょっと脱線してしまいますが、医薬部外品とは薬事法で効果が認められた「有効成分」を規定量配合した成分です。

医薬部外品の話は別に細かくお伝えしたいと思いますが、さわりだけ少々。

化粧品は配合量が分かりませんので、配合されていてもその効果が発揮できる程の量か否かを判断することが出来ません。

しかし、医薬部外品の有効成分に関しては効果がでる規定量を配合する義務がありますので、その部分に関しては保障できるものです。

基礎化粧品の場合、肌あれやニキビ、美白などが該当します。

 

乾燥による肌荒れが気になるとか、肌荒れまでいかなくとも、この時期、普段使っている化粧品に刺激を感じ痛い、、といった場合、こういった医薬部外品を活用するのがおススメです。

 

ただし、医薬部外品の有効成分は一般の化粧品(医薬部外品でない化粧品)にも配合が可能です。

医薬部外品以外の化粧品の場合、配合量の規定がありませんので、有効成分が十分に力を発揮する程の量が配合されているか否かの判断ができません。

ですが、逆に考えると、医薬部外品の規定量以上に配合された場合も医薬部外品にはならないのです。

実際、一般の化粧品には有効成分の配合量が同等もしくはそれ以上配合されているものもあります。

医薬部外品の申請はコストがかかるため、製品価格を少しでも下げて使いやすいように、、という想いで申請をしていない良心的な製品もあるんですよ!

 

医薬部外品・薬用という言葉だけでなく、成分名で検索し、製品を探すことでこうした良心的な製品に出会うことも可能です。

代表的な成分を覚えるだけでも、かなり出会える確率は高まると思います(^_^)v

 

確かに医薬部外品にすることで、買う側には安心を伝えられとても良いのですが、自分が買うのであれば出来るだけ安い方が良いな・・という気持ちもあり、私が開発するものは医薬部外品の申請をあえてしていません。

 

医薬部外品でなくともその成分が配合された製品を使って肌荒れが良くなれば、その製品は有効成分において医薬部外品と同等の力を持っているわけでして、安心して使用して良いと思います。

それを見つけられたらラッキー☆だということですね!

 

一般的によく使われる成分をいくつか紹介しますと

◆その1◆

「アラントイン」

抗炎症効果があります。

傷による痛みを軽減してくれるので、肌荒れで刺激に弱くなっている肌におすすめです。

 

歴史をたどると、昔、戦争中に傷ついた兵士の傷口にうじ虫がわき、その結果、傷の治りが良くなった・・ということから発見された成分だそうです。

(一般的には19世紀に牛の羊膜から発見されたと言われています)

 

医薬品にも使われる成分で、やけどの治療などにも用いられます。

唇の荒れにも効果があり、口紅に配合されたりもしています。

 

傷の修復をしてくれるので、ニキビ跡や妊娠線などにも有効。

壊死した組織を取り除くという力があるという利点から古くなった角質(死んでしまった角質)を取り除いてくれるので、エイジングケアとしても効果的です。

 

医薬部外品としては100gあたり 0.075~0.1%という配合量が決められています。

この量が配合されていればアラントインの力がきちんと発揮できるという数値です。

 

水に溶けにくいので、美容液やクリームタイプに配合されます。

 

◆その2◆

「ビタミンE」「トコフェロール」

食べ物の栄養素としても有名なビタミンEは化粧品として塗布しても効果があります。

抗酸化作用を持つ成分です。

血行を良くしてくれ、皮膚の新陳代謝を活性化してくれることから、肌荒れ防止、老化防止目的として配合されます。

トコフェロールはビタミンE誘導体と呼ばれます。

 

トコフェロールは医薬部外品の有効成分です。

規定量はありますが、アラントイン同様、一般的な化粧品にも配合されます。

血行促進という点で頭皮にも良いのでシャンプーやトリートメントなどにも配合されます。

 

◆その3◆

「グリチルリチン酸二カリウム」

漢方薬で有名な甘草エキスです。

抗炎症、抗アレルギー、解毒作用があります。

成分自体には非常に高い効果があるという数値があり、薬事法で有効成分として配合量が決まっていますが、薬のような即効性がある訳ではありません。

漢方にも使われるように、長期的に穏やかに効果を発揮してくれる成分の1つです。

医薬部外品の場合だと、

化粧水→100gあたり 0.05~0.5%

乳液・クリーム→100gあたり 0.05~0.2%

 

様々なところで、1日の摂取量が40mgを超えると‘できもの’ができたりと、副作用の話なども出ていますが、勘違いしてはいけないのが、経口摂取での副作用データであるという点です。

 

 化粧品を食べる人は基本いないですし、塗布の場合は人体内への吸収は格段に下がります。

仮にMAX値の0.5%を配合したとしてもその量は100gあたり0.5g(500mg)です。

化粧水の場合は大体100~200mlの量が多いので、MAX値の配合をしたとして、0.5~1g(500~1000mg)。

副作用が出るほど、、と考えれば経口摂取ですから、100mlの化粧水で0.5%配合したものを12.5日間で食べきれば副作用が出るかもしれません。

実際12.5日間で使い切るタイプは少ないのと、塗布ですからそもそも同じ基準で考えられないという点から、無駄に不安になる必要が無いということが分かります。

クリームに至っては、大体30~50g前後の製品が多いので、もっと1回あたりの量はもっと少なくなりますよね。

 

化粧品の情報においてはこうした勘違いを生み出す情報も沢山あります。

数字の一部だけを見て判断するのは危険です。

 

このグリチルリチン酸二カリウムは先に説明した通り、漢方薬に用いられる甘草から抽出されます。

日本では栽培が少なく、主に中国産の甘草が用いられるのですが、この甘草、今価格が上がっています。

 

漢方薬を飲まれている方はご存知の方も多いのですが、漢方薬に使われる原料が高騰しているのです。 

コスト的にも高い成分で、メーカー側も必要以上に配合するのは勿体ないですからしませんよね。

なのでネガティブ情報に必要以上に反応しなくても大丈夫。

 

 

と肌荒れという観点で代表的な3つの有効成分を紹介しました。

ニキビケアには別の成分も多くありますし、美白にも別の成分が多くあります。

今回はあくまでも肌荒れという軸です。

 

有効成分ではありませんが、植物・果物系のエキスには肌荒れ改善の効果を持つ成分がかなり多くあります。

私も細かくは覚えきれない程です。

 

有名どころで言えば、

アロエエキス

カミツレ花エキス(カミツレエキス)

カワラヨモギエキス

モモ葉エキス

ユーカリ葉エキス(ユーカリエキス)

ヨクイニンエキス

など。

漢方などで良く聞くものが多いですね。

アロマや手作りコスメの世界でも非常に有名で良く使われる成分です。

 

肌荒れ防止効果はありますが、化粧品の原料ですし、その効果は穏やかです。

以前にもお話ししましたが、化粧品は薬ではありません。あくまでも健やかなお肌の維持を助けるだけです。

肌荒れがひどい場合には必ず医師の診断を受けましょう!

 

化粧品の原料は、単体では色々と素敵な効果がありますが、組み合わせ次第でその効果の程は変わります。

相性が悪い成分同士を配合してしまうとお互いの力を打ち消しあってしまったり、、ということはよくあるんです。

 

安心・安全という意味で手作り化粧品を愛用されている方も多くいますが、化学的なデータを踏まえて作られた製品にも、「力をしっかり出す配合」という利点がありますので、少し視野を広げて考えてみるのも良いと思いますよ(^_-)-☆

 

コスメを選ぶ基準を多角的に持って、冬でも‘うるツヤ’な肌を目指しましょう! 

 

 私があえて医薬部外品にしなかったコスメMUQはこちらから↓

http://www.muq.jp

界面活性剤は怖くない!?-私たちは日々界面活性剤を食べています-

肌に優しい化粧品を探していると「界面活性剤フリー」なんて商品を見つけることがあります。

化粧水タイプならまだ分かるんですが、ジェル・乳液・美容液・クリームタイプでそれを謳っていると「なぜ?」と思ってしまう(^_^;)

 

界面活性剤は「水に溶けにくいもの」と「水に溶けやすいもの」を混ぜる役割をします。

(界面活性剤の役割はもっと沢山あるのですが、その中の1つ)

 

皆さんが良く知っているもので例えますと、「水」と「油」。

これは何もしなければ混じり合いません。

無理やり混ぜて一瞬混ざり合う瞬間はありますが、時間と共に分離していきます。

 

化粧品の場合、ほとんどが「水」(水に溶けやすいもの)と「油」(水に溶けにくいもの・油に溶けやすいもの)が入っているので、界面活性剤が無いとキレイに混ざらないのです。

美容成分には「水に溶けやすいもの」と「油に溶けやすいもの」の両方が存在します。

このどちらもを入れたければ界面活性剤の力を借りて混ぜ合わせる必要があるんです。

もし、キレイに混ざっていなければ、肌にのせた時に美容成分が偏り、まんべんなく行き渡りません。

化粧水は水主体だけで作ることは可能ですが、それ以外となると「水」も「油」も存在するので「界面活性剤フリー」なんてありえないんです。

もし「界面活性剤フリー」を書いてあっても、界面活性剤の役割をする他の成分が入っています(結局働きは界面活性剤と同じです)。

 

皆さんの「界面活性剤」のイメージはほとんどの場合、「洗剤」になると思います。

確かに、洗剤で汚れが落ちるのは「界面活性剤」のおかげです。

「汚れが落ちるほどの力を持っているものをスキンケアとしてお肌に塗るのは強すぎないか?」

そんな風に思っていませんか?

 

これは極端な思い込みです。

 

界面活性剤には様々な種類があり、それぞれ特徴が違います。

洗剤に使われる界面活性剤とスキンケアに使われる界面活性剤は違う種類です。

種類が違うということは、その力も異なる。

同じものとして考えるには無理がありますね。。。

スキンケアにはそのための界面活性剤を選んで配合されていますから。

 

それ以上に、その響きから「界面活性剤」ってなんか怖い!って思っていませんか?

いえいえ、全く違います。

 

だって、私たちは毎日のように界面活性剤を食べているんですから

それも天然の界面活性剤を。

 

天然の界面活性剤とは何か?

卵の卵黄や大豆に含まれる「レシチン」や植物に含まれる「サポニン」などが天然の界面活性剤です。

 

とっても美味しい「マヨネーズ」は卵黄のレシチンが無ければできません。

美味しいマヨネーズが食べられるのは界面活性剤のおかげです。

 

更に言えば、私たち人体にもレシチンは存在します。

界面活性剤を体に持っていない人はいないのです。

 

天然の界面活性剤は安定性が悪く、洗剤や化粧品に使うには少々難があり、ほどんどが合成の界面活性剤が使われています。

さぁ、以前の記事を思い出して下さい!

 

天然じゃなくて、合成界面活性剤であれば怖いじゃないか!

・・と思った人、

学べていませんね~(>_<)

自然由来の界面活性剤も合成界面活性剤に含まれますからね。

「合成界面活性剤」=「石油系」とイメージされた方、こちらで復習してください↓↓↓(^_^)

偏見を捨てることで良い化粧品に出会える!-高校化学で化粧品を見極めよう!-

http://yukikoozaki.jp/?p=44

 

ネット上には根拠が記されず、「界面活性剤は毒」のような記載がありますが、これも間違いです。

どんなものでも使い方次第で「毒」になります。

水を飲みすぎたり、塩を摂りすぎたりして亡くなられた方もいる位ですから。

界面活性剤も使い方によって敵になったり味方になったりします。

「味方」にする方法をとれば良いのです。

 

スキンケアはもちろんなのですが、ファンデーションなどのメイクの際、界面活性剤はとーっても活躍するんです。

こちらは改めてお知らせしていきますが、「界面活性剤=悪」と考えず、「どういうバランスで出来ている化粧品なのか?」に注目することで使い勝手の良い素晴らしい化粧品に出会えることでしょう。

界面活性剤と仲良くできると良いことが起こります♪(何が起こるかは次回以降でお知らせします☆)

 

ちなみに界面活性剤の役割(一部ですが)も高校化学で学んでいますよ!

界面活性剤なんて知らないという方、高校化学の教科書を見直してみて下さいね(^_-)-☆

 

・・・次回は界面活性剤を目で、舌で感じる実験をお伝えしたいと思いますヽ(^o^)丿

 

私が作っている化粧品は石油系の界面活性剤は使用していません。

石油系の原料が悪いとかでは無く、別に石油系でなくても化粧品としての「力」に影響が無かったから選びました。

理屈では石油系が必ずしも悪くないって分かるけど、気分的に石油系は出来るだけ避けたい・・・という方には向いているものだと思います。

ただし、機能性を考えて約1%、自然由来(この表現も個人的には?なのですが)以外の成分を使っています。

だって、使い心地が気持ち悪かったら嫌ですから(^o^)/

気分よく、気持ちよく使えてこそ、化粧品の力は最大限発揮できますからね!

 

そんな私が作った化粧品はこちら↓

世界初!日本生まれのジェネリックコスメ MUQ

http://www.muq.jp/

化粧品の香りが苦手・・無香料を選ぶべき?

最近の洗濯用の柔軟剤の香りはまるで香水のようですよね。

売り場に香りを確認するミニボトルが置いてあったりして、、

そんな加熱する香りの柔軟剤はここにきて問題が出ているようでして、、

オフィスでお隣の人の服の香りで気持ち悪くなる・・なんて人も出てきているそうですね。

 

「香りが強すぎた」

ってことですね。

 

メーカーとしてはユーザーが香りを求めているのだから出来るだけ長く、しっかりと香りを持たせようと企業努力をされた結果、行き過ぎちゃったのでしょう。

これは美白化粧品の問題にも通じることなんですよー。

美白の技術が良すぎちゃったという逆の問題です。

 

日本人は海外に比べて本当に香りが苦手です。

私が化粧品を開発し始めて、海外の方に「何故香りをつけないの?」「良い香りにすべきでしょ?」と度々質問されるようになり、文化の違いを強く感じました。

 

ところがこの香り、自然由来の成分を使って化粧品を作ろうとするとちょっと問題が起こるのです。

それは成分が持つ「成分臭」。

 

自然由来の成分以外にも独特の香りを持つ成分は多々あるのですが、植物由来成分などはちょっと臭いなと思う香りもあります。

漢方薬をイメージしてみて下さい。

身体に良いものだけれど、苦くて臭いでしょ!?

 

無香料タイプの化粧品の中には配合されている成分によっては「成分臭」が宜しくないものもあります。

私の場合、普段から慣れてしまっているので、多少の成分臭なら問題なく使えてしまうのですが、人によっては臭くて無理!となる場合もあるんですよね。慣れの部分もありますが。。。

無香料のはずなのになんか良くない匂いがする・・・と感じる場合、それは「成分臭」です。

 

「無香料」=「無臭」では無いんです。

 

どんな匂いでも良いのであれば無香料を選べば良いと思います。

でも、さすがに臭いのは・・・という場合、どうすれば良いか?

 

そもそも無香料が良い場合って「香水」なんかも苦手な方が多いですよね?

実は私も香水は全く持って受け入れられません(>_<)

本当は良い香りを漂わせて「イイ女」な雰囲気を醸し出したいのですが(笑)、付けた瞬間から頭痛が起こりどうしても付けられません。

 

そんな方には精油で香りを付けたコスメがおススメです。

 

精油は付けた瞬間はとても良い香りがするのですが、その香りは長持ちしません。

長期間にわたって使う化粧品の場合、香りが消えていきやすい精油は困りものな部分もありますが、お肌に乗せた後、香りが消えていくのが早いので、独特な成分臭を感じることなく、そして、香りがいつまでもお肌に残ることも無く使うことが出来、便利です。

合成香料で香りを付けたタイプはどうしても長時間香りが残ってしまいますので、付けた後もお肌に香りが残ります。

基礎化粧品・ファンデーション・香水、、と違う香りを重ねて行ったら、、、そう!気持ち悪い香りになってしまうかもしれないのです(>_<)

もちろん、香りが好きで、長持ちして欲しいという場合は精油より合成香料の方が絶対におススメです。

これはどちらが良いというより、好みですね。

 

注意して欲しいのは、精油が香り付けとして良いなら自分で入れてしまおう!としてしまうこと。

アロマテラピー用の精油は雑貨扱いですから化粧品原料とは異なる作られ方をしています。

お肌に悪いものも入っている場合もありますし、知識なく、化粧品に混ぜて使うのはとても危険です!

 

自分で作ろうとは絶対にしないでくださいね!

 

成分表記上は●●油とか、●●オイルといった感じで記載されています。

合成香料の場合は香料と記載されていますのでお分かりいただけるかと思います。

この両方を使っているものもあります。

 

香りが苦手な人は少しの成分臭も感じ取ってしまう場合も多いので、無香料より精油でほんのり香りを付けたタイプを使ってみると意外と大丈夫な場合もあります。

是非選択肢の1つに入れてみて下さいね!

 

 

ちなみに私が開発した化粧品は無香料ではありません。

どうしても成分臭がするため、ダマスクバラ花油を入れました。

ダマスクローズの香りはとても良いですし、美容にも良いのでこれにしようと思ったのですが、同じダマスクローズでもメーカーによって全く香りが違います。

かなり色々と香りを嗅ぎまして、香りが苦手な私でも大丈夫なものが唯一見つかり、これを成分臭が消えて、且つ、ローズの香りは出来るだけ少なく、、、と微妙な調整をして作りました。

正直、かなり面倒でした。。。

気持ちよく使えてこそ最大限のコスメの力が発揮できる訳でして、ここは開発者として譲れない点の1つだったのでかなり試作を作りました。

そんな私の化粧品の香り、ブラインドテストでダマスクローズと当てられた人は一人も居ないんですよ!

何種類かの香りをテストしてみましたが、かなりの割合で(というかほとんど)正確に当てるのは難しいようです。

“イメージ”も人の感覚に左右するってことですね(^_^)

 

そんなテストを経てできたジェネリックコスメMUQはこちら↓

http://www.muq.jp

香りが苦手な開発者が作ったダマスクローズの香りのコスメです(^o^)/