手作りコスメ、一歩間違うと逆効果?!

こんにちは。コスメ成分アドバイザー尾崎幸子です。

 

つい先日、また化粧品トラブルのニュースが流れましたね。

美白化粧品の問題が大きく取り上げられてから、メーカー、マスコミが気にするように変わってきたな・・というのが私の感想です。

だって、昔からこういうことは一定の確率で起こっていたわけで、開発者側としてはものすごく最近増えてきた・・という感覚では無いのです。

 

業界にいる者としてはネガティブニュースなので残念な気持ちが大きいのですが、ニュースに取り上げられることにより、消費者の皆さんが化粧品を選ぶ基準がより良い、正しいものに変わっていくチャンスとして、前向きにとらえていきたくも思います。

一部分の売り文句だけで選ばなくなるだけでも、ずいぶんと違ってくるでしょうし。

 

このようにトラブルのニュースを目にするようになると、「手作りコスメ」の方が安全そうだし、安いし、そちらにシフトしようかな?と思う方も多いはずです。

 

image14_cosme

 

開発者としての立場で考えると、手作りコスメは既製品よりも効果はより穏やかで、出にくいので、効果を望む方にはおススメ出来ません。

化粧品に使われる原料は化学的にロジカルに組み合わせて出来ているものなので、素人が出来る限界があるのです。

とはいえ、自分で何がどれくらい入っているか?を確認したいとか、効果はあまり無くても大丈夫という肌の方であれば「手作りコスメ」の良さを体感できると思います。

気持ちは肌に影響しますので、手作りコスメの方が気持ちよく使えるなら、それは良い手段ですよね。

 

個人的には、手作りするなら安価な化粧品を買ってしまう方が総合的にお得なような気もするのですが、もし、手作りしたいのであれば、しっかりとルールを守ってほしい!

何故、手作りより安価な化粧品をおススメするのか?

ここにルールを守って欲しい理由があります。

 

理由1.衛生基準がしっかりしているから

どんなに安い化粧品だとしても、製造販売するには許可が必要です。そのルールに則って作られているものは衛生的安心なんです。

化粧品工場では目には見えないチリもシャットアウトするよう、しっかりとした設備があります。

常温で保存し、開封後1~2か月位で使用する化粧品ですから、その間、劣化しないというのがスキンケアの最初に必要なこと。

劣化してしまっては逆にお肌を痛めてしまいますから。

 

理由2.先に記載した通り、化学的なロジカルな計算の元配合されているから

プロが配合を考えているので当たり前ですが、プロしか得られない原料もあるので、どうしても差はあります。

プロが作っても問題が起こり得る化粧品、素人が作る場合はかなり気を遣わないといけないですよね。

 

とここまで見ると手作りを否定しているように思われてしまいますが、そうでも無いですよ!

化粧品は薬では無いですから「満足度」が大事です。

気持ちよく使えるのなら、既製品だろうが、手作りだろうが、そして、高価であろうが、安価であろうが、どれでも良いのです。

 

手作り化粧品を作られる方は本やネットで情報を集めるのが多いと思いますが、私からもアドバイスを。

私が見た本やネットでは抜け漏れている話なので、是非覚えて頂きたい!

 

それは、

「道具は精製水で洗う」

「一度開封した精製水はその時に使い切る」

ということ。

 

煮沸消毒やアルコール消毒をすると書いてあるものは多いのですが、正直それでは足りないと思います。

化粧品には「精製水」が使われます。化粧品のベースに精製水を使うのは手作りコスメでは当たり前に知られていることですよね。

精製水が使われる理由は不純物が少ないから。

様々な原料を混ぜて作りますので、水道水ですとまだ不純物が多く、原料によっては働きを阻害されてしまうのです。

 

例えばビーカーで混ぜる時、中身のベースは精製水ですが、そのビーカーは水道水(煮沸しても同じです)だったら、ビーカーに付いている不純物が混じり、せっかくの精製水の意味が無くなってしまうのです。

 

ただでさえ、工場に比べて衛生環境が悪い手作りですから、是非とも道具は「精製水」で洗う習慣をつけて下さい。

洗った後は空気中のホコリが付かないように保護して、乾燥させましょう。

 

・・・意外と面倒ですよね。洗う用の精製水もコストとして計算しなければいけませんよ!

 

そして一度開封した精製水は蓋をして取っておいて次回に持ち越す・・・NGです。

開封した時点で劣化が始まります。

必ず使い切りましょう。

化粧品にしてしまえば保存料を入れますし、少し長持ちしますが、そのままの状態の場合は未開封でなければ衛生状態を保てません。

 

水の部分だけでも注意しなければいけないことがこれだけあります。

他の原料に関しても注意しなければいけないことがありますが、長くなるのでまたの機会に説明したいと思います。

 

化粧品開発をする前は手作りの方が安くてお得よね~と思っていたのですが、知れば知るほど、安易に作るのは危険と思うようになりました。

実際、化粧品工場の中も自分の目で見ていますが、衛生基準はとても高いんです。

見学に行った際はほんの入り口しか入れてもらえませんでした。

 

せっかく手間暇をかけて手作りをするのであれば、この位は守って欲しい。

健やかなお肌を守るには効果効能の前に清潔であることが大事。

覚えて下さいね!

 

 

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http://www.muq.jp

 

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