ベジタリアンミートのようにコスメにも「動物性→植物性」の代替原料がある!

こんにちは。コスメ成分アドバイザー尾崎幸子です。

 image16_vegetables

最近特に女性に大人気なベジタリアンやヴィーガンメニュー。

私は持病を抱えているため、普段野菜や魚中心の和食派なのですが、お肉も好きなので食べます。(ちょっとだけ・・ね)

が、たまにお誘い頂く、そういったお店、野菜だけなのに美味しいですよね~♪

 

美味しく野菜を頂くために、ベジタリアンミートのように、大豆などで、まるでお肉のように出来たものもありますしね(^^)

食事制限がある方は嬉しい傾向なのではないでしょうか?

 

実は、化粧品の世界でも、こうした動物系から植物系への代替原料があります。

もちろん、大豆=お肉のようにならないように、全く同じ作りではありません。

「非常に近い効果を生み出す」という研究が進み、植物系の利点も加わった良い成分なんです。

 

皆さんがコスメにおいて、エイジングケアや保湿をイメージされるとき、どんな成分が一番に頭に浮かびますか?

おそらく

・ヒアルロン酸

・セラミド

・コラーゲン

・スクワラン

・プラセンタ

といった名前が浮かぶ方が多いでしょう。

 

これらはすべて元は動物由来です。

・ヒアルロン酸→鶏のトサカ

・セラミド→哺乳類の脳や酵母発酵

・コラーゲン→哺乳類、魚類、鳥類などの様々な部分から

・スクワラン→サメ類の肝油

・プラセンタ→牛、豚、羊などの胎盤

といった感じ。

 

植物系原料よりも効果が高いものが多く、化粧品にかなり使われる原料ですが、

・価格が高い

・なかなか採れない

・動物系より植物系がより好まれる傾向が増えてきている

などの理由により、植物系の原料で代替品と呼ばれるものが増えてきました。

 

開発者としては動物性でも植物性でも安全性は同じで、トラブルが起こり得る確率は一定にあると思います。

効果に関してもどういう処方で作るかによって変わりますので、単体の原料だけを見るだけでは、判断しきれない部分もあります。

 

ただ、度々言いますが、化粧品は薬ではありませんので(おそらくこの言葉、ずっと言い続けると思います)、「気分よく」使えるのが大事。

植物系が良いと思うのであれば、イヤイヤ動物系を使うよりも、気持ちが上がり、結果良い肌になることもあります。

 

ということで、これら代替品をいくつか紹介します。

 

これらは、よく、「植物性○○」や、「フィト○○」と呼ばれています。

この呼び方、正直ルールがありません。

開発者としては元の原料(動物性)の効果に近い、もしくはそれ以上の部分を持っているものは、通称として、このように読んでも良いかな・・と思いますが、広告文句として間違って使わる場合もゼロではありませんので、注意しましょう。

化学的な名称ではなく、通称なのですが、宣伝広告の場ではよく使われますので、見たことがある方も多いかと。

化粧品容器に記載される全成分表示は正式な名称で書かれていますので、そちらを覚える方が早いです。

 

下記は私が実際データを見て、通称ならそう呼んでも良いと思ったものです。

動物性と全く同じというわけではありません、非常に類似しているという点をお間違えなく!

 

<植物性ヒアルロン酸>

ポリグルタミン酸、シロキクラゲエキス など

ポリグルタミン酸は納豆のネバネバ成分なんですよ!

 

ヒアルロン酸の場合、元は鶏のトサカから抽出していましたが、非常に高価なものだったため、最近ではバイオ技術により、微生物を用いた発酵法で作られています。この製法で作られたヒアルロン酸はトサカから抽出されるヒアルロン酸と化学的に全く同じものです。バイオで作られるようになったから、価格が下がったのです。

若い方はご存知ないかもしれませんが、ヒアルロン酸が話題になった頃、お値段がとても高かったですよね~。今では100円ショップの化粧品にも使われる位なのに。

今、皆さんが使っているヒアルロン酸は既に代替品なんです。

バイオ生成の場合は化学的に同じなので、ここで言う代替品とは意味が違いますが。

 

<植物性セラミド>

コメエキス、ユズ種子エキス など

 

<植物性コラーゲン>

納豆エキス(ダイズ発酵エキス) など

 

といった感じです。

化学的データを見れば他にも良い成分(近しい成分)はありますが、覚えきれませんので、まずはここから覚えるのが良いでしょう。

 

植物性の場合、動物性のものよりも感触が軽い(さらっとしている)ものが多いので、化粧品のベタベタ感が苦手な方は、こうしたものを選ぶとお気に入りの感触と出会えるかもしれません。

 

また別な機会に詳しく説明しますが、「化粧品と塗布した際に感じる感触が重い=保湿力が高い」とも言い切れません。

保湿成分の感触がそのまま製品の感触に繋がらない場合も多いです。

感触だけ、別な成分を使うことも多々あります。

使用感はとても大事で、気持ちよくなければいけませんから、こうした処方は間違っていません。

 

ただ、「軽い感触=保湿力が無い」と必ずなるわけではありませんので、我慢して嫌いな感触を使う必要もないということだけ、知って下さいね(^^)

 

私個人は重い感触が嫌いなので、開発したMUQはびっくりする程軽い感触です。

かなり驚かれます。

これでもモニターさんの意見を踏まえて、自分的に許せるギリギリのところまで感触を重くしたんですけどね(^_^;)

 

この話のほか、植物性原料で具体的におススメな成分も下記サイトで公開しています。

こちらも是非ご覧ください!

MYLOHAS

http://www.mylohas.net/2013/12/034589cosme.html

 

 

私が開発した驚かれるほど軽いのにしっとりな化粧品はこちらから↓

http://www.muq.jp

 

 

 

 

 

手作りコスメ、一歩間違うと逆効果?!

こんにちは。コスメ成分アドバイザー尾崎幸子です。

 

つい先日、また化粧品トラブルのニュースが流れましたね。

美白化粧品の問題が大きく取り上げられてから、メーカー、マスコミが気にするように変わってきたな・・というのが私の感想です。

だって、昔からこういうことは一定の確率で起こっていたわけで、開発者側としてはものすごく最近増えてきた・・という感覚では無いのです。

 

業界にいる者としてはネガティブニュースなので残念な気持ちが大きいのですが、ニュースに取り上げられることにより、消費者の皆さんが化粧品を選ぶ基準がより良い、正しいものに変わっていくチャンスとして、前向きにとらえていきたくも思います。

一部分の売り文句だけで選ばなくなるだけでも、ずいぶんと違ってくるでしょうし。

 

このようにトラブルのニュースを目にするようになると、「手作りコスメ」の方が安全そうだし、安いし、そちらにシフトしようかな?と思う方も多いはずです。

 

image14_cosme

 

開発者としての立場で考えると、手作りコスメは既製品よりも効果はより穏やかで、出にくいので、効果を望む方にはおススメ出来ません。

化粧品に使われる原料は化学的にロジカルに組み合わせて出来ているものなので、素人が出来る限界があるのです。

とはいえ、自分で何がどれくらい入っているか?を確認したいとか、効果はあまり無くても大丈夫という肌の方であれば「手作りコスメ」の良さを体感できると思います。

気持ちは肌に影響しますので、手作りコスメの方が気持ちよく使えるなら、それは良い手段ですよね。

 

個人的には、手作りするなら安価な化粧品を買ってしまう方が総合的にお得なような気もするのですが、もし、手作りしたいのであれば、しっかりとルールを守ってほしい!

何故、手作りより安価な化粧品をおススメするのか?

ここにルールを守って欲しい理由があります。

 

理由1.衛生基準がしっかりしているから

どんなに安い化粧品だとしても、製造販売するには許可が必要です。そのルールに則って作られているものは衛生的安心なんです。

化粧品工場では目には見えないチリもシャットアウトするよう、しっかりとした設備があります。

常温で保存し、開封後1~2か月位で使用する化粧品ですから、その間、劣化しないというのがスキンケアの最初に必要なこと。

劣化してしまっては逆にお肌を痛めてしまいますから。

 

理由2.先に記載した通り、化学的なロジカルな計算の元配合されているから

プロが配合を考えているので当たり前ですが、プロしか得られない原料もあるので、どうしても差はあります。

プロが作っても問題が起こり得る化粧品、素人が作る場合はかなり気を遣わないといけないですよね。

 

とここまで見ると手作りを否定しているように思われてしまいますが、そうでも無いですよ!

化粧品は薬では無いですから「満足度」が大事です。

気持ちよく使えるのなら、既製品だろうが、手作りだろうが、そして、高価であろうが、安価であろうが、どれでも良いのです。

 

手作り化粧品を作られる方は本やネットで情報を集めるのが多いと思いますが、私からもアドバイスを。

私が見た本やネットでは抜け漏れている話なので、是非覚えて頂きたい!

 

それは、

「道具は精製水で洗う」

「一度開封した精製水はその時に使い切る」

ということ。

 

煮沸消毒やアルコール消毒をすると書いてあるものは多いのですが、正直それでは足りないと思います。

化粧品には「精製水」が使われます。化粧品のベースに精製水を使うのは手作りコスメでは当たり前に知られていることですよね。

精製水が使われる理由は不純物が少ないから。

様々な原料を混ぜて作りますので、水道水ですとまだ不純物が多く、原料によっては働きを阻害されてしまうのです。

 

例えばビーカーで混ぜる時、中身のベースは精製水ですが、そのビーカーは水道水(煮沸しても同じです)だったら、ビーカーに付いている不純物が混じり、せっかくの精製水の意味が無くなってしまうのです。

 

ただでさえ、工場に比べて衛生環境が悪い手作りですから、是非とも道具は「精製水」で洗う習慣をつけて下さい。

洗った後は空気中のホコリが付かないように保護して、乾燥させましょう。

 

・・・意外と面倒ですよね。洗う用の精製水もコストとして計算しなければいけませんよ!

 

そして一度開封した精製水は蓋をして取っておいて次回に持ち越す・・・NGです。

開封した時点で劣化が始まります。

必ず使い切りましょう。

化粧品にしてしまえば保存料を入れますし、少し長持ちしますが、そのままの状態の場合は未開封でなければ衛生状態を保てません。

 

水の部分だけでも注意しなければいけないことがこれだけあります。

他の原料に関しても注意しなければいけないことがありますが、長くなるのでまたの機会に説明したいと思います。

 

化粧品開発をする前は手作りの方が安くてお得よね~と思っていたのですが、知れば知るほど、安易に作るのは危険と思うようになりました。

実際、化粧品工場の中も自分の目で見ていますが、衛生基準はとても高いんです。

見学に行った際はほんの入り口しか入れてもらえませんでした。

 

せっかく手間暇をかけて手作りをするのであれば、この位は守って欲しい。

健やかなお肌を守るには効果効能の前に清潔であることが大事。

覚えて下さいね!

 

 

プロの私が開発した化粧品はこちら↓

http://www.muq.jp

 

溢れる化粧品に関する情報、何を信じれば良い?

こんにちは、コスメ成分アドバイザー尾崎幸子です。

 

私自身、コラムやこうして自分のブログサイトで情報を発信している者の1人ですが、世の中には色々な立場の人がそれぞれ情報を発信をしています。

インターネットが発達した今、情報はとにかく多すぎて、まとめサイトなんかもありますが、情報の信ぴょう性について、どれが正しいのかが分かりにくくなっていますよね。

 

化粧品に関する情報も非常に多くて、中にはびっくりする程、信憑性の無い情報があります。

 

売り手(メーカー)の情報はメーカーしか持てない情報(製造情報)もありますから大事。

ただ、セールスに寄ってしまう部分もありますので、客観的な情報も欲しいですよね。

 

客観的に、信憑性の高い情報を得るためには、下記の3者の情報を比べてみるのがおススメです。

その3者は

■化粧品開発者(技術者のこと、プロデュースや商品企画などの開発者は除く)

■医師(皮膚科医や美容外科医など)

■美容家(有名なIKKOさんなど、実際に様々な化粧品を使う立場の人)

です。

 

この3者はそれぞれ視点が違います。

化粧品開発者→

ケミカルな目線から。

個々の成分のみならず、成分どうしの相性や、化粧品として塗布した際のデータからの見地を持つ。

皮膚についての詳しさは持つが、医師程ではない。

医師→

医学的見地から。

人体の仕組みから化粧品への見解が発信可能。

皮膚についての詳しさは高いが、ケミカルについては化粧品開発者程ではない。

美容家→

ユーザー目線。

化粧品開発者や医師とは異なり、数値では無く、実際の使用感についての情報を多く持つ。

ケミカル・皮膚についての知識は深くないので、実際にどれが何に効いているか?というのは判断できない。

 

こんな感じです。

それぞれ立場が違うんです。

もし、成分や数値的なものが必要無くて、あくまでも使用感(感覚)での情報が良ければ美容家の情報が良いでしょうし、重いアトピーなどの皮膚疾患を持つ場合は医師の判断を仰ぐのが良いでしょう。

ちなみに私のような化粧品開発者の情報を活用する利点は「費用対効果」を上げられるということ。

実際化粧品を開発しているので、無駄に配合しているものが何か?何が値段を釣り上げてしまっているのか?などの情報は多くあります。

 

化粧品を製造できるのは薬事法により「製造元」の許可を得られたところだけです。

それ以外で化粧品は作ってはいけません。

ただし、医師の場合、治療の一環として処方できますが、一般的な製品とは異なります。

 

この製造元、ケミカル系の大学もしくは薬学部を卒業している者が責任者として従事しなければ許可が下りません。

医師では許可が下りないのです。

つまり、医師は化粧品を作るプロでは無いということ。あたまえですが。医師は医療のプロですしね。

 

ルールから見ても分かるように、医師は医師としての立場で、化粧品開発については化粧品開発者が一番のプロであることが分かります。

 

とはいっても、製造元の責任者の指導の元であれば、ケミカル系もしくは薬学部を卒業していない者が化粧品開発に携わることは可能です。

私がその例。

私の場合、かなりのイレギュラーな立場でして、おそらく同じような方はほとんど居ないと思います。

食品系から化粧品開発に従事される方も多いですね。

 

私は今は、師匠の元、化粧品開発に従事しています。製造元の責任者になれないだけで、化粧品開発をすることはルールとしても、技術力としても可能な訳です。(師匠のお墨付きがあるので)

でも、将来化粧品開発者として製造元の許可まで得ようと思えば、もう一度、大学を卒業する必要があります。これは余談ですが。

 

化粧品において何か気になる情報があれば、是非、この3者の意見を比べてみて下さい。

それぞれ目線が違いますので言い分も違う場合も多いですが、共通して言っていることもあります。

この共通項を見つけることで、使い勝手が良く、医学的にも安心で、費用対効果も高い化粧品に出会える確率が高まります。

 

少し面倒なことですが、情報発信者がどういう立場の人か?を見ることにより、その人のどの情報をピックアップすべきかが分かります。

 

どうしても医師と美容家の方の情報量が多いので、化粧品開発者としての情報もしっかりと伝えるべく、私はコスメ成分アドバイザーとして立場を分けて、客観的な情報を発信するよう努めています。

時にコスメ成分アドバイザーとしては自身が開発した製品とは全く関係が無かったり、むしろ否定するような内容だったりする情報を発信することもあります。

それがとても大事だと思っています。

自身の製品情報を伝える時は「製品開発者」としての立場で伝えるように分けています。客観情報をセールスと混同すると分かりにくいですから。

 

化粧品情報を集める際、是非「開発者」からの情報も注目してみて下さいね♪

 

 

私が「製品開発者」として開発した製品MUQはこちら↓

http://www.muq.jp